先週、月額約3000円のPlusユーザーにChatGPTエージェント機能が解禁されました。今までプロプラン限定だった機能がワンクリックで使える朗報ですが、AIエージェントとは何でしょうか?
本記事では、自律的タスクを実行するAIエージェントの基本から、実際に試して判明した得意・苦手なタスク(Amazonショッピングの壁など)、そして月40回制限の活用戦略まで、徹底解説します。
🔑 Plusユーザーに開放!ChatGPTエージェントの利用条件と制限
ちょうど先週、ChatGPTエージェント機能が、有料プランのPlusユーザーにも解禁されました。今まで月額約3万円のプロプランに加入する必要がありましたが、Plusユーザー(月額約3000円)からも利用できるようになったのです。
注意点として、PlusプランではAIエージェントを動かせる回数は月40回までという制限があります。残念ながら、現状では無料プランは対象外です。
導入の最大のメリットは「使いやすさ」
このChatGPTエージェントの一番のメリットは、その使いやすさにあると言われています。通常、AIエージェントを導入しようとすると、自分でコードを書いたり、ノーコードツールでセットアップをしたりと、かなりハードルが高いものです。
しかし、ChatGPTエージェントは、チャット画面にあるエージェントモードのボタンをワンクリックするだけで起動できます。「エージェントモードのボタンをクリックするだけで AI エージェント を 起動 できる」手軽さが魅力です。
🧠 そもそもAIエージェントとは?自律的な思考とタスク実行の仕組み
AIエージェントという言葉は、2024年後半から露出が増え、「2025年はAIエージェント元年」とも呼ばれています。
AIエージェントを簡単に説明すると、人間が設定した目標に対し、自律的に思考し、各種ツールにアクセスをしながらタスクを実行していくAIです。人間が細かく指示を出さなくても、AIが意図を組み取り、自分で計画を立ててタスクを達成します。
身近なAIエージェントの例
- ディープリサーチ: 調査系のAIエージェントです。少ない調査指示からAIが自律的に計画を立て、調査を実行します。
- コーディング系のAIエージェント: カーソルやクロードコードなどが有名です。開発指示からAIが思考し、ファイル作成やコマンド実行をしながら自律的にプログラミングを行います。
💻 動作環境と連携ツール:チャット画面で「仮想ブラウザ」が起動
ChatGPTエージェントは、特定のジャンルに特化したAIエージェントではなく、「汎用型のAIエージェントとなります」。
このエージェントがタスクを実行する際、チャット画面の中で仮想環境のブラウザーが起動します。「チャット GPT の あの チャット 画面 の 中 で もう 一 台 パソコン が 起動 する そんな イメージ です」。AIはこの仮想ブラウザーを操作し、思考を重ねながらタスクを実行していきます。
また、ChatGPTエージェントは、以下の外部ツールと連携が可能です。
- ウェブ検索、GitHub
- Dropboxなどのストレージサービス
- Canvaなどのデザインツール
- Gmail、GoogleカレンダーなどのGoogle系ツール
- Notionなどのメモアプリ
- Outlook、SharePoint、TeamsなどのMicrosoft系ツール
🎯 実験検証:得意な「外部連携」と苦手な「ログインタスクの壁」
実際にChatGPTエージェントを試した結果、ログインを伴わないタスクでは予想以上に精度が高かった一方、ログインを伴うタスクでは十分な結果が得られませんでした。
🚨 苦手なタスク:ログインを伴う一般的な作業
- 大手ECサイトでのショッピング: Amazon、eBay、Walmartなどのショッピングサイトにアクセスし、買い物をさせるタスクは、ログインの時点で失敗し、実行できませんでした。
- ブログ投稿サイトでの記事作成: ノート(日本のサービス)で、ログイン後に新規記事を作成させるタスクも実行できませんでした。
「ログイン を 伴う タスク に なり ます。例えば EC サイト に アクセス を し て 買い物 を し て もらう と こう いっ た タスク は 実行 でき ませ ん でし た」。一般的なログインを伴うタスクの実行は、現時点では精度が低く、「厳しい印象」です。
✅ 得意なタスク:情報収集と連携ツール内のファイル操作
一方で、ログインを伴わない情報収集系のタスクでは、高い精度を発揮しました。
- ニュースサイトの情報取得: ニュースサイトの上位10記事からタイトルやURLを抽出するタスクは、約4分で実行されました。
- 記事の要約: 取得した記事のURLから記事の要約を作成するタスクは、約3分で完了しました。
- 外部ツール連携(例外的な成功例): 事前に連携設定されたDropboxにログインし、特定のフォルダーにあるファイルの一覧取得や操作をさせたところ、すべて成功し、高い精度で実行されました。
⚠️ AIエージェントの未来と課題:人間のチェックが「ボトルネック」になる
AIエージェントの利点は、複数のタスクを並列で処理できることです。人間1人に対して、AIエージェントが3つや4つ同時に並行して仕事を進めることも可能になります。
しかし、AIエージェントが実行するタスクの精度は100%ではないため、人間のチェックと承認が必要になります。AIエージェントは途中で人間に「この処理を続けていいですか」と確認を求めてくる動作も挟むため、「人間 が ボトル ネック に なる」という課題があります。現時点では、同時に100体ものAIエージェントを動かすことは難しいのが現状です。
- Google: Project Marina(ブラウザ操作AI)
- Anthropic: コンピュータ・ユーズ機能(外部ツール連携機能)
決済業界では、クレジットカードのVisaが、AIエージェントがユーザーに代わって買い物をする決済ネットワーク構想(Visa Intelligent Commerce)を立ち上げるなど、今後の発展が非常に期待されています。
まとめ
- ChatGPTエージェント機能がPlusユーザーに解禁され、月40回まで利用可能になりました。最大のメリットはチャット画面からワンクリックで起動できる手軽さです。
- AIエージェントは自律的に計画・実行を行う汎用型AIで、タスク時には仮想ブラウザを起動します。
- 実験の結果、ログインを伴わない情報収集や、Dropbox連携などの外部連携タスクでは高い精度を発揮しました。
- しかし、Amazonでのショッピングなど、一般的なログインを伴うタスクの実行は現状では精度が低く、今後の課題です。
- AIエージェントは同時並行処理が可能ですが、AIが人間に確認を求めるため「人間がボトルネックになる」という課題も存在します。
配信元情報
番組名:耳で学ぶAIロボシンク
タイトル:チャットGPTエージェントがプラスユーザーに解禁!そもそもAIエージェントって何ですか?
配信日:2025-07-29




