【AI専門大学が実証】回答精度57.7%向上!プロンプトの書き方「26の黄金原則」完全解説

AI・テクノロジー

ChatGPTやClaude、Geminiといった対話型AIを使う際、その回答の精度を左右するのが「プロンプト(AIへの指示)」の書き方です。アラブ首長国連邦(UAE)にある世界初の人工知能専門大学、モハメド・ビン・ザイード人工知能大学の研究論文が、効果的と実証された26個のプロンプト原則を公開しました。これは、国家レベルでAI研究に巨額を投資するUAEの知見に基づいています。

この原則をプロンプトに適用することで、回答の質と精度が平均57.7%や36.4%向上したと報告されています。本記事では、この研究論文から、AI活用を次のレベルへ引き上げる具体的なテクニックを解説します。


大前提?:精度・コスト・可読性を高める「簡潔さ」の徹底

対話型のAIは、プロンプトの質によって回答の精度が大きく変わります。モハメド大学の研究者たちは、プロンプトを書く上での大前提として、「簡潔さ」と「明確さ」を最も重要だと紹介しています。

論文では、「過度に上調なプロンプトや曖昧なプロンプトは言語モデルを混乱させ無関係な回答を導く可能性がある」と警告しています。いかにシンプルかつ効果的なプロンプトを書くかが大前提となります。

1.1. API利用時のコスト削減メリット

企業がChatGPTやClaude 3といったAIモデルをAPI経由で利用する場合、サービスは重量課金制となり、プロンプトの長さに応じて金額が変わってきます。そのため、簡潔なプロンプトの方がコストを安く抑えることができます。短く簡潔なプロンプトは、精度、コスト、可読性すべての面でメリットがあると言えます。

プロンプトの改善や比較を効率化したい場合は、専用ツールを使うと実験がスムーズになります。

1.2. 可読性の向上とチーム運用でのメリット

プロンプトをシンプルで明瞭にすると、「可読性の向上」につながります。組織内でAIを運用する場合、他の人が読んだり修正したりする可能性を考えると、一人よがりではない明瞭なプロンプトは、チーム運用においても不可欠です。


回答精度を劇的に向上させる「役割設定」と「出力の制御」

モハメド大学の研究者たちがこのプロンプト原則をテストしたところ、「回答の質と精度が平均57.7%や36.4%向上したと報告をされています」。以下に、効果が実証された具体的なプロンプトの原則(一部抜粋)を紹介します。

2.1. 簡潔な指示と「役割設定」でAIの回答モードを切り替える

  • 礼儀正しくする必要はない: 簡潔な答えが望みなら、「簡潔な答えが望みなら、礼儀正しくする必要はない」ことが論文に書かれています。
  • 聴衆の設定: プロンプトに「聴衆はその分野の専門家である」という言葉を入れることで、AIは専門家向けに回答を調整し、精度が上がります。
  • AIへの役割: AIに「データサイエンティストとして振る舞ってください」といった役割を与えることで、回答がその役割に基づいたものとなります。
より体系的にプロンプトを構築したい場合は、CO-STARフレームワークも参考になります。

2.2. 回答フォーマットを制御するテクニック

  • 複雑なタスクは分割する: 複雑なタスクは「分割せよ」という原則があります。「英語テキストを要約し、日本語に翻訳し、人名をリストアップせよ」といった複雑なタスクは、ステップ1、ステップ2…のように分割して指示した方が精度が向上します。
  • 否定的な言葉は避ける: プロンプトでは、「〜をしてはいけない」といった否定的な言葉を避け、「〜をしなさい」という肯定的な言葉を用いることが推奨されています。
  • フューショットプロンプト(Few-Shot Prompt): このテクニックは強力です。指示を出す前に、人間側で回答例を先にいくつか示すことで、AIの出力を意図した通りにコントロールする手法です。例えば、回答のフォーマットを統一したい場合に非常に有効です。
Few-shotの具体的な応用例はこちらで詳しく紹介しています。

回答の「質」を高める高度な原則:チップ・罰則・多角的な視点

3.1. 報酬やペナルティをほのめかす意外な効果

  • 報酬をほのめかす(チップを払う): 「より良い解決策には100ドルのチップを払うよ」といった報酬をほのめかす言葉をプロンプトに含めることで、回答の質が向上するという意外な効果が報告されています。
  • ペナルティを含める: 論文によると、「誤った回答を提示した場合、AIはペナルティを受けます」といった内容をプロンプトに含めることも効果があるようです。

3.2. 推論と視点の多様性を確保するテクニック

  • ステップバイステップで考える: 複雑な推論、数学系の問題では、「ステップバイステップで考えてください」と誘導することで、AIが論理的思考を追うため、回答精度が向上します。
  • 偏りのない回答を要求する: 多角的な視点からの回答が欲しい場合は、「あなたの答えが偏りのないものであり、ステレオタイプに頼ったものでないことを確認してください」というプロンプトを含めます。この指示を入れることで、AIから異なる見解も提示されるようになります。
  • 情報が揃うまで回答させない: 「AIはアウトプットについて十分な情報を得るまで回答しない、私に質問をしてください」と指示することで、AIは回答に必要な情報を人間に確認してから回答するため、回答精度が良くなります。
ただし最新モデルでは、この“ステップバイステップ”が逆効果になるケースもあります。

まとめ

この記事をまとめると…

  • モハメド・ビン・ザイード人工知能大学の研究論文で、AIの回答精度を向上させる26のプロンプト原則が公開されました。
  • プロンプトの書き方の大前提は「簡潔さ」と「明確さ」であり、これにより回答精度、可読性、API利用時のコストが向上します。
  • 「聴衆はその分野の専門家である」といった「役割設定」や、回答例を事前に提示する「フューショットプロンプト」は、出力をコントロールするのに効果的です。
  • 複雑なタスクでは「ステップバイステップ」で考えさせたり、「分割」して指示することで精度が向上します。
  • 「偏りのない説明をしてください」と明示的に指示することで、AIから多角的な視点の回答を得ることができます。

配信元情報

番組名:耳で学ぶAIロボシンク
タイトル:モハメドビンザイード人工知能大学の研究論文からプロンプトの書き方を学ぶ?‍?
配信日:2024-05-07

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