【AIに好みを学習させる】Few shot promptで「言語化できないニュアンス」を伝え、仕事を自動化する

AI・テクノロジー

AIを使っていると、「この微妙なニュアンス、どうプロンプトで伝えればいいんだ?」と悩むことはありませんか?Few shot prompt(フューショットプロンプト)は、その課題を解決する強力なテクニックです。

本記事では、このテクニックを使い、AIにあなたの個人的な好みや、言語化しにくい違和感を学習させる方法を解説。ニュースの自動仕分けから文章のトーン統一まで、AI活用レベルを一段上げる Few shot promptの基本と具体的な応用事例を学びましょう。


Few shot promptはプロンプトの応用テクニックですが、まずは基本原則を押さえておくと精度がさらに上がります。

Few shot prompt(フューショット)とは?AIに「好み」を学習させる基本原理

Few shot promptは、プロンプトエンジニアリングの中でも非常に応用範囲が広いテクニックです。

浮遊ショットプロンプトを簡単に言うとAIにいくつかの例題を渡して学習させるアプローチです」。

このアプローチでは、AIに対して入力と出力のセットを複数(Few shot)提示することで、AIはその例題が持つ特徴や傾向、そしてあなたが求めている回答のスタイルを学習し、次に続く回答の方向性をコントロールできるようになります。


実践事例:AIが自分の好みを判別!ニュース自動分類器の作り方

Few shot promptの力を示す具体的な事例として、AIが自分の好みを理解してニュースを自動で仕分けてくれるニュース分類器を作成したケースを紹介します。

2.1. 言語化しにくい「興味のニュアンス」をAIに伝える

この分類器は、海外のテクノロジー系ニュースサイトの記事タイトルに対し、「このニュースは興味がある」「このニュースは興味がない」という話し手の主観的な判断をAIに代行させるものです。

Few shot promptを使うことで、人間が「なぜ興味があるのか」を明確に言語化できなくても、例題を通じてAIに好みのニュアンスを学習させることが可能になります。

刺さるフレーズ: ヤノさんはこの記事興味があるだろう興味がないだろうということを判別してくれるようになります

2.2. 分類器の実装手順

実際の分類器の実装手順はシンプルです。

  1. データセットの準備: ニュースタイトルを数十記事分集めます。
  2. ラベル付け: 集めたタイトルに対し、「興味あり」か「興味なし」か、話し手の主観でラベル付けを行います。
  3. プロンプトの作成: AIに対し、「このデータを参考に次のタイトルの興味をES(Yes)かNO(No)で判断してください」という指示と、ラベル付けしたデータセット(入力と出力のペア)を渡します。

実際に試したところ、予想以上に機能したとの報告があります。ちなみに、このタスクでは、特定の高性能モデルの方がうまく機能したという結果が出ています。

こうしたFew-shotの精度検証には、プロンプトを比較・管理できるツールを使うと効率的です。

応用テクニック:ニュアンス伝達からトーン統一まで Few shotの活用術

Few shot promptは、ニュース分類器以外にも、AIが苦手とする微妙なニュアンスのコントロールや、厳格な出力形式の統一など、幅広いシーンで役立ちます。

3.1. 文章構成:AIの「微妙な違和感」を修正させる

AIは明らかな誤字脱字は得意ですが、「日本語としてはおかしくないが、この言い回しはしたくない」といった情緒的な表現の違和感をキャッチするのは苦手です。

刺さるフレーズ: 明らかな語字脱字とかではなくて自分が後で読み返した時にちょっと違和感を感じる文章そうした言語化が難しい違和感のような抽象的なものをAIに伝える時にこの浮遊書とプロンプトは役立ちます

この場合、入力として元の文章を渡し、出力として「本来はこの文章であってほしいという理想の形」を例として渡すことで、AIはあなたが求めている「理想の文体」を学習し、微妙な違和感を検知する精度を高めることができます。

文章の構造そのものを整理したい場合は、CO-STARのようなフレームワークも有効です。

3.2. 回答のトーンやスタイルを厳格に統一する

社内マニュアルや顧客向け文書など、トーンやスタイルが厳格に決まっている文章の作成においても、過去の理想的な文章をFew shot promptとして渡すことで、回答のトーンや出力形式を統一したい場面で役立ちます。

3.3. 情報の仕分けや分類への応用

メールの件名や内容から緊急度を仕分けするタスクや、ユーザーのフィードバックからポジティブ/ネガティブを仕分けするタスクなど、「判断」や「分類」を伴う作業全般に汎用的に活用できます。


⚠️ Few shot promptの注意点とコンテキストエンジニアリングの現状

長文コンテキストを扱う際は、AIが中間部分を忘れやすい「Lost in the Middle」問題にも注意が必要です。

4.1. サンプルの質と量のバランス

Few shot promptを使う上で、サンプルの数や質について注意が必要です。

  • コンテキストウィンドウの制限: AIには短期記憶(コンテキストウィンドウ)の制限があるため、渡す文章が長くなりすぎると、かえって精度が落ちる可能性があります。「過剰な指示というのは場合によってはパフォーマンスを下げることもあるということです」。
  • サンプルの質が重要: サンプルの質は量がよりも圧倒的に大事です。渡すのは、ただの数合わせではなく、興味がある記事とない記事を偏りなく幅広く選ぶことが重要。まず少ないデータ(5個程度)で試してから、徐々に増やしていくのが、失敗しないコツですね。
モデルによってはFew-shotやステップバイステップが逆効果になる場合もあります。

4.2. プロンプトエンジニアリングの新しい潮流

Few shot promptはプロンプトエンジニアリングの一手法ですが、AIエージェントの文脈では、プロンプト単体だけでなく、AIに参照させるデータやツールの配置までをトータルで設計する「コンテキストエンジニアリング」という新しい考え方が注目されています。

刺さるフレーズ: プロンプトエンジニアリングの次はコンテキストエンジニアリングだ。

AIが自律的に動くAIエージェントでは、プロンプトだけでなく、AIの動作環境全体をデザインする必要があるため、このアプローチが今後重要になるとされています。


まとめ

この記事をまとめると…

  • Few shot prompt(フューショットプロンプト)とは、AIにいくつかの例題(入力と出力)を渡して学習させ、AIの回答の傾向をコントロールする汎用的なテクニックである。
  • Few shot promptを使うことで、話し手の好みといった言語化しにくい抽象的なニュアンスをAIに学習させ、ニュースタイトルを自動で仕分ける「ニュース分類器」を実装できた。
  • Few shot promptは、文章の違和感といった微妙なニュアンスをAIに伝えたい場合や、回答のトーンや出力形式を統一したい場合に役立つ。
  • サンプルを渡す際は、AIの短期記憶(コンテキストウィンドウ)の制限に注意し、量を増やすことよりも、偏りのない幅広い情報を渡すことが重要である。
  • AIエージェントの登場により、プロンプトだけでなく、AIに参照させるデータやツール配置を設計する「コンテキストエンジニアリング」という考え方も注目されている。

配信元情報

番組名:耳で学ぶAIロボシンク
タイトル:AIが好みを学習する?Few shot promptでニュース分類器を作った話し
配信日:2025-08-05

タイトルとURLをコピーしました