「更新プログラムを構成しています……30%」
会議の直前に出たこのメッセージで、PCが長時間使えなくなった経験がある人は多いだろう。またはアップデートがエラーで止まったまま何度も同じ状態を繰り返す——管理部門での間、Windowsアップデート関連のトラブルは「何もしていないのに突然動かなくなった」という緊急連絡として頻繁に入ってきた問題だ。
アップデートトラブルは、適切に設定すれば「業務時間中に突然始まる」ことを防げる。そして失敗した場合の対処も、手順通りに進めれば自己解決できるケースが多い。
この記事でわかること
- 「更新して再起動」が業務中に起きないようにする設定方法
- アップデートが途中で止まった・エラーが出た場合の対処手順
- Windows Updateトラブルシューターの使い方
「更新して再起動」が業務中に起きる罠を防ぐ
📌 要点:Windowsアップデートは「アクティブ時間」を設定することで業務時間中の再起動を防げる。この設定を知らない人が多い。
アクティブ時間(業務時間)の設定方法
Windowsには「アクティブ時間」という設定がある。設定した時間帯はWindowsが自動再起動を行わないようにする仕組みだ。
設定手順
- スタートメニュー→「設定」→「Windows Update」を開く
- 「詳細オプション」をクリック
- 「アクティブ時間」をクリック
- 「自動的に調整する」をオフにして、業務時間(例:8:00〜18:00)を手動設定する
アクティブ時間外(深夜・早朝)にアップデートが自動実行され、翌朝出社したときには完了している——この状態が理想だ。
「更新を7日間一時停止」の活用
重要なプレゼンや締め切り前など、「今はアップデートをしてほしくない」タイミングがある場合は、一時的に更新を停止する設定も使える。
設定手順
- 「設定」→「Windows Update」
- 「更新を1週間一時停止する」をクリック
ただし永続的に止めることはセキュリティ上のリスクになるため、停止は必要な期間だけに留めよう。
アップデートが途中で止まった場合
📌 要点:30%・35%・99%など特定の数字で数時間止まっている場合は「止まっているのか処理中なのか」の判断が必要だ。
まず1〜2時間待ってみる
Windowsアップデートは、見た目は止まっているように見えても内部で大量の処理をしていることがある。特に大型アップデート(年2回の機能更新)は数時間かかることがあり、途中で強制終了するとシステムが壊れる可能性がある。
判断の目安
- 4時間以上同じ割合で止まっている → 本当に止まっている可能性が高い
- HDDランプ(アクセスランプ)が点滅している → まだ処理中の可能性がある
- キーボードやマウスにまったく反応しない → 完全フリーズの可能性がある
強制終了してから再起動する
本当に止まっていると判断した場合は、電源ボタンを長押しして強制終了し、再度電源を入れる。再起動後にWindowsが自動的に修復処理を行い、アップデートが継続またはロールバックされることが多い。
再起動後に「更新を元に戻しています」と表示された場合は、アップデートの適用に失敗してWindowsが安全な状態に戻した、ということだ。この状態は正常な動作なので、焦らなくてよい。
エラーコードが表示された場合
📌 要点:エラーコードは原因を特定する手がかりになる。主要なエラーコードと対処を覚えておこう。
| エラーコード | 主な原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 0x80070005 | アクセス権限の問題 | 管理者権限で実行・ウイルス対策ソフトを一時無効化 |
| 0x80070057 | パラメーターが正しくない | Windows Updateトラブルシューターを実行 |
| 0x8007000E | メモリ不足 | 不要なアプリを閉じてから再試行 |
| 0x80240034 | 更新プログラムの破損 | Windows Update コンポーネントのリセット |
| 0x80073712 | システムファイルの欠落 | SFCコマンドでシステムファイルの修復 |
エラーコードが表示されたら、まず以下の手順でトラブルシューターを実行してみよう。
Windows Updateトラブルシューターの実行
- スタートメニュー→「設定」→「システム」→「トラブルシューティング」
- 「その他のトラブルシューティングツール」をクリック
- 「Windows Update」→「実行する」をクリック
- 画面の指示に従って修復を実行する
これだけで解決するケースも多い。まず試してほしい。
ディスク容量の不足を確認する
Windowsアップデートには十分なディスク空き容量が必要だ。一般的に10GB以上の空き容量が必要とされている。
エクスプローラー→PCでCドライブの空き容量を確認しよう。10GB未満なら、不要なファイルの削除またはディスククリーンアップを実行してから再試行する。
アップデート後に問題が起きた場合
📌 要点:アップデート直後から動作がおかしくなった場合は、直前のアップデートを削除することで元に戻せる。
問題のあるアップデートをアンインストールする
アップデート適用後にドライバーが壊れた・動作がおかしくなったという場合は、そのアップデートを削除することで解消できることがある。
手順
- 「設定」→「Windows Update」→「更新の履歴」を開く
- 「更新プログラムをアンインストール」をクリック
- 最近適用した更新プログラムを右クリック→「アンインストール」
会社のPCのアップデートは情シスが管理している場合がある
📌 要点:会社のPCはWSUSやIntune等でアップデートを情シスが一元管理している場合が多い。個人で対処できる範囲を確認しよう。
企業環境では、Windowsアップデートを情シスが一元管理していることがある。この場合、個人の設定でアップデートを止めたり、任意のタイミングで適用したりすることができない。
「アップデートが配信されない」「アップデートが止まって個人では対処できない」という場合は、情シスへの連絡が必要だ。
よくある質問
- QWindowsアップデートの後、PCの動作が遅くなった。どうすればいい?
- A
アップデート直後はWindowsが背景で最適化処理を行うため、一時的に遅くなることがある。1〜2時間後に改善するか確認しよう。改善しない場合は、そのアップデートのアンインストールを検討する。
- Qアップデートを全部無効化したい。セキュリティ的に問題ある?
- A
大問題です。
Windowsアップデートにはセキュリティパッチが含まれており、適用しないとウイルス・マルウェアへの脆弱性が放置されることになる。「業務時間外に実行する」設定で対応するのが正しい方向性だ。
- Q「この更新プログラムはお使いのPCに適用できません」と表示された。なぜなの?
- A
既に適用済みのアップデート、またはシステムの要件を満たしていないアップデートに当てはまる場合に表示される。
Windowsのバージョン(winverコマンドで確認)と更新プログラムの要件を確認しよう。
- QWindows 10から11へのアップグレードを勧められるけど進めていい?
- A
会社のPCの場合は、情シスの指示に従うのが原則だ。
勝手にアップグレードすると、社内システムの動作保証が外れる場合がある。個人のPCであれば、アップグレード前に重要データのバックアップを取ったうえで実行しよう。
まとめ
- 業務時間外の設定を今すぐする:「アクティブ時間」を設定するだけで業務中の突然の再起動を防げる
- 途中で止まっても4時間は待つ:大型アップデートは数時間かかることがある
- 強制終了は最終手段:「更新を元に戻しています」は正常な動作
- トラブルシューターをまず実行:エラーコードが出たら、まずトラブルシューターで自動修復を試みる
- ディスク容量を確保する:10GB以上の空き容量がアップデートの条件
- 会社のPCは情シスが管理:勝手に止めたりアップグレードしたりしない
Windowsアップデートは「邪魔者」ではなく、セキュリティを守る重要な仕組みだ。業務時間外に動くよう設定して、上手に付き合ってほしい。
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