青い画面に、英語のエラーメッセージ。そして突然の再起動。
ブルースクリーン(BSOD:Blue Screen of Death)は、Windowsが深刻なエラーを検知して強制的に停止した状態だ。「PCが壊れた」と思って焦るのは当然だが、一度や二度のBSODはそれほど深刻ではないことが多い。問題は「繰り返す場合」だ。
情シス部門での間、BSODの問い合わせは必ず「最近何かした後に起きる」パターンで来ることが多かった。原因のほとんどはドライバーかメモリかディスクの問題で、エラーコードを見れば原因は絞り込める。
この記事でわかること
- BSODのエラーコードの読み方と主要コード別の原因
- ドライバー・メモリ・ディスクのどれが原因かを特定する手順
- 繰り返すBSODへの対処と、自分では無理なラインの判断基準
まずエラーコードを記録する
📌 要点:BSODが出たら画面に表示されるエラーコードを写真やメモに記録する。これが原因特定の唯一の手がかりだ。
BSODの画面には悲しい顔のアイコンとともに、エラーコードが表示される。画面に表示される英語の大文字の文字列(例:MEMORY_MANAGEMENT、DRIVER_IRQL_NOT_LESS_OR_EQUAL)が原因の手がかりだ。
再起動してしまうと画面が消えるため、表示されたらすぐにスマートフォンで画面を撮影するか、メモしておこう。
ミニダンプファイルでエラーコードを後から確認する
BSODが発生すると、WindowsはC:\Windows\Minidumpフォルダにエラーの詳細を記録したミニダンプファイルを保存する。「再起動してしまってエラーコードを記録できなかった」場合でも、ここから確認できる。
エラーコードで原因を特定する
📌 要点:エラーコードはドライバー系・メモリ系・ディスク系の3グループに分類できる。コードを見ればどのグループかがわかる。
ドライバー系エラー(最多)
| エラーコード | 主な原因 |
|---|---|
DRIVER_IRQL_NOT_LESS_OR_EQUAL | ドライバーのメモリアクセス問題 |
SYSTEM_SERVICE_EXCEPTION | ドライバーまたはシステムサービスの異常 |
DRIVER_POWER_STATE_FAILURE | ドライバーの省電力状態管理の失敗 |
DRIVER_UNLOADED_WITHOUT_CANCELLING_PENDING_OPERATIONS | ドライバーの異常終了 |
対処:最近インストールしたドライバーを特定してアンインストールする
Windowsアップデート・新しいデバイスの接続・グラフィックドライバーの更新直後にBSODが起きた場合は、そのドライバーが原因の可能性が高い。
デバイスマネージャーを開き(スタートメニューで検索)、「!」マークが付いているデバイスがあれば、そのドライバーを右クリック→「ドライバーの更新」または「デバイスのアンインストール」を試みよう。
メモリ系エラー
| エラーコード | 主な原因 |
|---|---|
MEMORY_MANAGEMENT | メモリ(RAM)の物理的な問題または設定の問題 |
PAGE_FAULT_IN_NONPAGED_AREA | メモリのアクセス違反 |
BAD_POOL_HEADER / BAD_POOL_CALLER | メモリプールの破損 |
KMODE_EXCEPTION_NOT_HANDLED | カーネルモードのメモリアクセス違反 |
対処:Windowsメモリ診断ツールを実行する
- スタートメニューで「メモリ診断」と検索→「Windowsメモリ診断」を開く
- 「今すぐ再起動して問題を確認する」をクリック
- 再起動後にメモリの診断が自動で行われる
- 完了後にWindowsが起動し、診断結果が通知される
メモリに問題が検出された場合は、メモリモジュールの交換が必要になる。複数枚のメモリを使っている場合は、1枚ずつで動作確認して問題のある1枚を特定しよう。
ディスク系エラー
| エラーコード | 主な原因 |
|---|---|
NTFS_FILE_SYSTEM | ストレージ(HDD/SSD)のファイルシステムエラー |
CRITICAL_PROCESS_DIED | 重要なシステムプロセスの異常終了 |
INACCESSIBLE_BOOT_DEVICE | 起動ドライブにアクセスできない |
対処:CHKDSKでディスクのエラーを確認する
コマンドプロンプトを管理者権限で開き、以下を実行する:
chkdsk C: /f /r
再起動が必要になる。次回起動時にディスクのエラー確認と修復が行われる。数時間かかることもあるため、余裕があるときに実行しよう。
BSODへの基本対処手順
📌 要点:まず1回だけなら様子を見る。繰り返すなら原因を特定してから対処する。
1回だけのBSODは様子を見る
BSODが1回だけ起きて、その後は正常に動いているなら、一時的なメモリエラーやドライバーの衝突が原因のことが多い。数日間様子を見て繰り返さなければ、深刻な問題ではない可能性が高い。
繰り返す場合の対処順序
STEP1:セーフモードで起動して問題の切り分け
セーフモードでBSODが起きなければ、通常モードで動いているドライバーやソフトウェアが原因だ。
回復環境から「スタートアップ設定」→「セーフモードを有効にする」でセーフモードに入る。
STEP2:最近の変更を確認する
BSODが始まる直前に以下の変更がなかったか確認する。
- 新しいソフトウェアのインストール
- ドライバーの更新
- Windowsの大型アップデートの適用
- 新しい周辺機器の接続
心当たりがあれば、その変更をアンインストール・切り離して様子を見よう。
STEP3:システムファイルの修復
コマンドプロンプト(管理者権限)で以下を順番に実行する:
sfc /scannow
完了後に結果を確認し、破損ファイルが見つかれば自動修復される。
自分では無理なラインを知る
📌 要点:ハードウェアの物理的な故障が原因のBSODは、自分での対処は難しい。早めに専門家に相談しよう。
以下の状況になったら情シスまたは専門業者への相談が必要だ。
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| メモリ診断でエラーが検出された | メモリ交換が必要(専門業者推奨) |
| CHKDSK後もBSODが繰り返す | HDD/SSDの物理障害の可能性 |
| HDDから異音が聞こえる | 即電源オフ→データ復旧業者へ |
| セーフモードでもBSODが出る | OS・ハードウェアの重大な問題 |
| 会社のPCでBSODが繰り返す | 情シスへの連絡が必須 |
よくある質問
- QBSODが出たが、すぐに再起動して詳細を確認できなかった。どうすればいい?
- A
C:\Windows\Minidumpフォルダにミニダンプファイルが保存されている場合がある。また、イベントビューアー(スタートメニューで検索)の「Windowsログ」→「システム」に「ブルースクリーン」または「Bug Check」というイベントが記録されていれば、エラーコードを確認できる。
- Qグラフィックカードのドライバーを更新したらBSODが出るようになった。どうすればいい?
- A
ドライバーの更新が原因の典型例だ。
デバイスマネージャーでグラフィックカードを右クリック→「ドライバーの更新」→「以前のドライバーに戻す」を試してみよう。または新しいドライバーをアンインストールして、メーカーサイトから安定版ドライバーを入れ直す方法もある。
- Q新しいメモリを増設したらBSODが出るようになった。なぜ?
- A
増設したメモリが既存のメモリと相性が悪い、または対応していない規格のメモリを増設した可能性がある。
増設したメモリを外して症状が解消するか確認しよう。解消するなら相性問題だ。
- QBSODの頻度が徐々に増えている。これは深刻?
- A
徐々に頻度が増加している場合は、ハードウェアの劣化(メモリ・HDD/SSDの経年劣化)が原因のことがある。
メモリ診断とCHKDSKを実行して、問題が見つかれば早めに交換を検討しよう。
まとめ
- まずエラーコードを記録する:スマートフォンで撮影するか、
C:\Windows\Minidumpで後から確認 - コードはドライバー・メモリ・ディスクの3系統に分類できる
- ドライバー系は最近の変更を元に戻す:アップデート・インストール直後なら特に疑う
- メモリ系はWindowsメモリ診断を実行する
- ディスク系はCHKDSKでエラーを修復する
- 繰り返すBSODは放置しない:頻度が増加しているなら専門家への相談を検討する
BSODは「深刻なエラーが起きた」ではなく「深刻なエラーが起きる前にWindowsが止めた」という見方もできる。エラーコードを手がかりに原因を特定し、適切に対処してほしい。
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